(重要!)




終盤の接戦では、
「自分があがる可能性がもっとも高い手」を選択するべき


終盤になると、残り札の種類・枚数が少なくなるために、大吉(自分が出した札を同じターンで取ること)がおこりやすくなる。
自分も相手もあがりそうな状況で、どちらがあがっても「ストップ」するような状況だと、場に取れる札がない場合などでは(場合によっては取れる札があって も)、セオリー6を無視して「まだ場に1枚も出ていない種類の札」を出して、思い切って大吉を狙ってみるべき場合もある。

相手も取る札がない時などもあるので、一概には言えないが
一般には「終盤の接戦では、『自分があがる確率』を最優先するべき」である。
セオリー6「中盤の札の出し方」は、どちらかといえば「相手のあがりを阻止する」ことに主眼を置いているが、たとえば自分も相手も現在5点で、カスや短冊 など何をとっても加点されるような状況だと、自分がいくら慎重に札を出しても、ほぼ次のターンで負けが決まることも少なくないからだ。

ましてや、相手がコイコイを続けている状況だと、「被害を最小限に抑えるため」に、取っても自分があがることができない札を取るよりも、思い切って「場に出ていない種類の札」を捨てて、大吉を狙うことが有利な場合もあることは分かるであろう。すでに見てきたように「負け」→「勝ち」は、その状況での平均得点を大幅に高めるからだ。


大吉は「山+相手の手札」回に「その種類の残りの枚数」回の
割合でおきる


ここで、大吉の確率を考えてみる。

すでに同じ種類の札が2枚取られている場合には、「残りの山の枚数+相手の手札の枚数」に1回の割合で大吉がおきるのは分かるであろう。

たとえば、

〔自分〕後手番で、手札が      残り5枚。

〔場〕「山」の残り枚数9枚。

〔相手〕手札が     残り4枚。
(関連札以外は省略)

 がすでに取られているときに、 場に  がない時に自分が  を出して大吉になる確率は1/13。
要するに、大吉になるのは山から  を引いたときだけであるので
次の引き札が  である確率は、「自分からは見えない」残りの札の枚数(この場合は4+9=13枚)に1回の割合でしかない。

問題は、「まだ取られていない種類の札」についてであるが、これも同じように考えることができる。

結論として、序盤・終盤に関係なく、大吉がおきる確率は
「自分からは見えない札の数」に「その種類の残りの枚数」の割合である。

実戦では、さらに簡単に計算するため、
「相手の手札×2+自分の手札」に「その種類の残りの枚数」の割合でおきる、と覚えておけばいい。

  は大吉の確率には影響を及ぼさないので、山の残り枚数からは除外する)


設 例 1


ここで、いくつか事例をあげて、実戦で瞬時に計算する方法をおぼえてほしい。
難しいことはまったくなく、小学生レベルの算数ができれば充分である。

〔具体例1〕
(自分)後手番で手札が   

(場)場札は  

(相手)手札が残り2枚  

この時、  の種類がまだ1枚も取られていないとき、自分がここで  を出して、運良く大吉になるのは3/7=43%。
「相手の手札×2+自分の手札」は7であるし、この時点で「自分から見えていない  の種類の札」は3枚あるからだ。

もしここで、すでに  の種類が取られているときには、「自分から見えていない  の種類の札」はあと1枚しかないので、大吉の確率は1/7にしかならない。

〔具体例2〕
(自分)後手番で手札が   

(場)場札は  

(相手)手札が残り2枚  

この時、  の種類がまだ1枚も取られていないとき、自分がここで  を出して、運良く大吉になるのは2/7
「相手の手札×2+自分の手札」は7であるし、この時点で「自分から見えていない  の種類の札」は2枚あるからだ。
当たり前の話だが、この場合、もしすでに  の残りの種類である  が取られているときには、大吉になる可能性はゼロであるが、これもこの公式をあてはめれば
「自分から見えていない  の種類の札」はゼロであることから
0/7=0 と機械的に答えが出る。


自分がその種類を1枚しかもっていない場合、まだその種類の札が1枚も取られていないとき、残り枚数次第では、先手番・後手番がかわる(以下では交互になる)が、
山の残り枚数(=自分の手札+相手の手札)と大吉の確率の関係は、
3枚 3/4=75%
4枚 3/6=50%
5枚 3/7=43%
6枚 3/9=33%
7枚 3/10=30%
8枚 3/12=25%
・・・・・
となるが、特殊な状況にない限り、山の残り枚数が5枚程度から大吉を狙うことを考えるべきである。
ただ、中盤であっても、自分も相手もあがりそうな状況のとき、場に取れる札がないときには、思い切って「まだ同じ種類が場に出ていない札で自分がその種類を1枚しかもっていないもの」を捨てて大吉を狙う場合は別。
ただし、その場合は大吉の可能性は非常に低い上に、相手がそれと同じ種類の札をもっている確率が(先手番・後手番にもよるが)1/2以上あるので、自分がそのターンで何も取れなければほぼ負けることを覚悟するべきである。


設 例 2


では、上の設例をふまえて、思い切って大吉をねらうべきケースを示してみたい。

〔自分〕後手番で    手札残り3枚。

〔場〕  場札2枚。自分が取ることができる札はない。

〔相手〕先手番で   手札残り2枚。
(関連札以外は省略)

この時、 と同じ種類の札がまだ取られていない時、すでに設例1で示したように、自分が  を出して運良く大吉になるのが3/7。
もし大吉にならなかった場合、
@相手が  と同じ種類の札を1枚しか持っていない場合、相手が  と同じ種類の札を出せば、はりつく確率は1/2
A相手が  と同じ種類の札を2枚持っている場合、はりつく確率は1/4

となるので、自分が  を出して、大吉に失敗したことを考慮しても、デメリット=相手に取られる確率は、実は1/2を下回る。
つまり、大吉に成功するか、失敗しても相手の出す札によってははりついたりすることの方が可能性が高いので、このような場合には、  を思い切って出す一手なのである。
(個々の特殊な状況は除く)


設 例 3


〔自分〕先手番で   手札残り2枚。

〔場〕  場札2枚。自分が取ることができる札はない。

〔相手〕後手番で   手札残り2枚。
(関連札以外は省略)

この時、 と同じ種類の札がまだ取られていない時、自分が  を出して運良く大吉になるのが3/6=1/2。
もし大吉にならなかった場合、
@相手が  と同じ種類の札を1枚しか持っていない場合、相手が  と同じ種類の札を出せば、はりつく確率は2/3
A相手が  と同じ種類の札を2枚持っている場合、はりつく確率は1/3

となるので、自分が  を出して、大吉に失敗したことを考慮しても、デメリット=相手に取られる確率は、1/2を大幅に下回る。
つまり、大吉に成功するか、失敗しても相手の出す札によってははりついたりすることの方が可能性がはるかに高いので、このような場合には、設例2以上に  を思い切って出す一手なのである。
(個々の特殊な状況は除く)


オープンの場合は可能性が少なくとも大吉をねらうべき


ここで、「自分か相手がオープン」している場合を考えてみる。
自分も相手もあがりそうで、どちらがあがっても「ストップ」するような状況を考えてみるが、このような場合はセオリー6「中盤の札の出し方」により、「相手のあがりを阻止する」ことよりも、思い切って大吉をねらった方がよい。
通常ならば、山の残り枚数が5枚程度から大吉を考えるべきであるが、このような「どちらかがオープンしている」場合は、上の説明で言うと、山の残り枚数(=自分の手札+相手の手札)が6枚以上ある場合であっても、トライしてみる価値はある。
なぜなら、勝ちと負けの場合の得失点差が、通常の場合以上に大きいため、少々ムリをしてでも、勝ちにいくべきであるからだ。

具体的には個々の状況により異なるが、一般的にはこのように考えて差し支えない。


自分が総取りをした状況でのコイコイ


ここで、セオリー1とよく似た状況であるが、次のような状況を考えてみる。

〔自分〕先手番で現在2コイが成功したところ。次にコイコイすれば3コイ目。
手札  残り1枚。直前(2コイ成功時点)で総取りをしている。

〔場〕自分が総取りをしたので、札はない。

〔相手〕   残り手札2枚。次に相手が大吉総取りをすれば、相手があがってしまう。

ここで説明をすると、場に札がない状況で、大吉になると、「大吉+総取り」で、カスを2枚取られてしまう。非常に危険な状況であるのだ。
このような時、セオリー1と同じく「自分が次に3コイ以上であれば」コイコイをするべきなのだ。
特に、「その時点で得点が多ければ多いほど」コイコイをするべきなのは、これまでと同様である。
(相手が大吉総取りを成功させる可能性は1/3であるので)

※ただし、この時点では3組=6枚の札が残っているが、たとえばその中に  の種類が4枚とも残っているときはストップするべき。
この状況であれば、今度は相手が  と同じ種類の札を出せば、大吉総取りを達成される確率が1/2を大幅にこえてしまうために、得点期待値が大幅なマイナスになってしまうからである。

このような総取りからのケースはいくつか考えているが、自分と相手の得点、先手番・後手番、4枚とも残っている種類があるかないか、などで状況が変わって くるし、セオリーはなるべく「簡単で分かりやすい方がいい」ために、個々のケースではやはり練習問題などで実際に見ていく方が好ましいであろう。