自分が先手番


先手番で、どのようにするべきであろうか。


達 人 の 一 手


迷うところでは、
 を取るか  を取るか、であろう。
このような場合、達人レベル・ケース1のような非常に特殊な状況でなければ、とりあえずカス2枚分の札を優先的に取る、ということで問題ないだろう。
そうであれば、この場合   を出して、運良く  を引いてくることを考えるべきである。
そうすれば、  を取ることができるからだ。



補  足


念のため、以下説明すると
相手が  を持っている確率は、この時点で1/3もない(10/32)。
そうであれば、  を取って、相手の猪鹿蝶を阻止するのも一手であろう。
ただ、確かに猪鹿蝶は5点と高得点の役だが
この場合、  と  では大違いである。
 は赤短・青短・草短の短冊役にもからまないし、自分の短冊が5枚そろわなければ、取ったとしても「相手の短冊役の得点を減らす」程度の意味しかない。
せいぜい0,5点くらいのものであろう。
そうすると、  を相手に取られると、
「本来自分が取っていたはずのカス2枚分(=2点)を相手に取られた」ことになり、差引き(2点-0,5点)×2=3点の損になる。
猪鹿蝶がそろわなければ単なるタネにすぎない  を取るのに、この時点でそこまでのリスクは負うべきではないだろう。

また、それ以外にも、場には

 

が出ており、相手もこれらを優先的に取るであろうから
相手が   を取ることができずに、  を取ることができる、という可能性は非常に低いことから、  を取ることで問題ないであろう。


今回はセオリー12「どの札から取るべきか」の補足説明をしたが、一般に、中盤以降相手の取り札や自分の手札などを考慮して「特定の札の重要性が大幅に変 わる時」以外では、特に序盤においては「カス2枚分を優先的に取る」ことが、得点期待値をもっとも高める打ち方であろう。
以降、練習問題でも序盤でカス2枚札を優先的に取ることに関しては、とくにくわしく説明しないこととする。

この状況になったので  を出して  を取る以外にないだろう。
 を出す以外にないであろう。

さて、ここで相手が総取りをした。
当然場に取れる札などない。
何を出していくべきであるか。


達 人 の 一 手


この時点で、すでに自分か相手に同じ種類の札を2枚取られているのが
 だけである。また、残りのペアの札は  であるが、現時点では特に重要性が高い札ではない。
 を見切ることでいいだろう。
もし、これ以外の札を考えた人は、セオリー6「中盤の札の出し方」を再度よく読んでほしい。


引き続き場に取る札がない状態。
ここで何を捨てるか。


達 人 の 一 手



セオリー6「中盤の札の出し方」より、まだ同じ種類が姿をみせておらず、自分も同じ種類を1枚しかもっていない
 は捨てることができない。残りの
   
のうち、どの種類を「見切る」べきであろうか。
逆にいうと、どの種類の札がもっとも重要性が低いか、である。

 は 相手に赤短がそろう可能性がある上、  で取られると、現在の雨入り三光から2点を加算される。

 は、猪鹿蝶の心配はすでにないものの、青短がまだ出ていないので、この状況では出しづらい。

 は  で取られると、相手が草短をあと1枚でそろうことになるが、幸い残りの1枚である  を自分でもっているし、これはセオリー6「中盤の札の出し方」より、(大吉をねらう時以外は)最後までもっているものであるから、いずれにしても草短の心配は少ない。
もっとも重要性が低い札であるので  を出すべきである。

前順、幸運にも大吉で  を取ることができた。
ここでは当然  であろう。
一刻もはやくあがるために、  を出して場札の  を取ることで問題ない。 

相手に大吉をされて、カスが1枚取られたところ。
現在5点なので、あと2点取ればあがることができる。
場に取れる札はないが、何を出すべきであるか。


達 人 の 一 手



セオリー6「中盤の札の出し方」より、出すべき札は
 か  のどちらかであろう。この場合、ペアの札も考えると
 は、相手に取られると(+2)点、自分が取ると(+0)点
 は、相手に取られると(+2)点、自分が取ると(+2)点
 を取られた場合、相手が短冊や赤短をそろえると、2点以上の得点になる可能性があるが、自分もあと2点であがることができる。
すなわち、  で  を取れば、それだけであがることができる。
よって、より重要性の低い札である
 を出すべきである。


相手も加点して、現在5点。自分も依然として5点のままである。
何を狙い、何を出していくべきであろうか。


達 人 の 一 手


自分も相手も5点の状況で、しかも相手はオープンしている。
ここで  を捨てた時、自分があがりになるのは、山から  を引いて大吉になる時と  を引いてきた時だけであり、2/9しかない。
終盤になると、セオリー6「中盤の札の出し方」を無視して大吉を思い切って狙う方が得点期待値が高くなることは、セオリー7「大吉についての考察」でも明らかにしているが、ここは  を出すべきであった。
(この問題作成時点ではセオリー7はまだ明らかでなかったため、セオリー6より  を捨ててしまった)

自分が  を捨てると、自分があがりになるのは、  か  を引いて大吉になる場合と  を引いてきた場合で 3/9=1/3にもなり、しかも自分が次のターンであがることができなかった場合、相手が  を取ったとしても、この時点ではむしろ7点になる可能性がそれほど多くない。
(相手が  で  を取り、かつ、それ以外にカスを1枚追加するケースのみ。  を取られればそれだけで2点を追加され、他に札を取られなくとも相手にあがられるので、考慮する必要はないであろう)
しかも相手が  ではりつく可能性もあるし、逆に  を取られれば、無条件で相手の勝ちになる。

「終盤の接戦では、『自分がもっともあがる可能性の高い手』を打つべき」であるので(自分か相手がオープンしていればなおさら)、ここに到れば「相手のあ がりを少しでも阻止する」ためのセオリー6を無視して、自分にもっとも都合のよい手を打つべきであるのだ。
(ただし、  を出さずに  を出す、というような工夫は必要)